突然やってくる不登校|「学校休む」と言いはじめた時はどうする?

朝、布団から出なくなる。

「あら大変!大丈夫?」病院行ったけど特にどこも悪くないみたい。

あれ?今日も?

ん?今日も?

これはもしや不登校? なんで? 学校で何かあった? 

どうしたらいいの? この子はどうなっちゃうの?


焦りますよね。不登校、引きこもり、自立できない、将来どうなる…
よからぬ不安ばかり押し寄せます。

しかし、ここはグッと堪えて、休ませましょう。

熱がなくても、顔色が良くても、咳や鼻水がなくても「体調が悪い」って言う子供を信じましょう。
本当に体調が悪いのです。心の調子が悪いのです。

子どもがやっと出したSOSのサインです。

まずは休息の時間が必要です。

それはなぜかというと…

休みだした時点で疲労困憊なのです

SOSを出すまで、精一杯頑張ってきてヘトヘトの状態です。

このまま休み続けてしまうことが心配で、無理に登校させるのはやめましょう。
それは親の不安を解消するための手段です。子どものためにはなりません。

不登校時の対応は本当に個別性が高く、子どもの特性や年齢、環境によって対応は違います。
同じような対応をしたとしても、違う経過をたどります。

以下にご紹介する「低学年の子の場合」「高学年の子の場合」も、ほんの一例です。
参考にしていただけると嬉しいです。

目次

低学年(思春期前)の子の場合

 考えられる原因

  1. 親と離れることが寂しい
  2. 発達や発育に差が大きいゆえの子ども同士のトラブル
  3. お勉強についていけない
  4. 保育園や幼稚園では見えてこなかった特性  などなど

 対応

学校との相談や連携によって改善できることはあると思います。

低学年の場合、表現の仕方や受け取り方などが未熟であり、思いが相手に伝わらないまま「嫌なことを言われた」という印象を持ってしまうことがあります。先生との関係でも同じです。その場合は、その場面を噛み砕いていくことで仲直りができたり、相手への理解につながります。

お勉強や苦手なことが原因であれば、具体的なやり方を伝えることで乗り越えられることもあるでしょう。

集団で行動するのが苦痛な子どももいます。その場合は保健室や別室登校など子どもの特性に合わせた登校の仕方を考えていきましょう。

ゆっくり休息をとり、自宅でできる学びをしていくことが良い場合もあります。

原因は一つではありませんし、解決策も一つではありません。
大人が「良かれと思って」と考える案は子どもに当てはまらないことが多いです。

まずは子どものつらさに寄り添い、学校がつらかったのに登校を続けていたことをねぎらいましょう。
そして、子どもの話に耳を傾けましょう。

心の調子を悪くしてる子供に対して「なんで休むの⁈」など怒りをぶつけないで下さいね。
ますます調子が悪くなりますし、親との信頼関係が崩れ、口を閉ざしてしまいます。

子供との会話がなくなってしまうような事態は避けましょう。

高学年(思春期)の子の場合

 考えられる原因

  • 友達や先生とのトラブル
  • 勉強や将来へのプレッシャー
  • 環境に感じる違和感   
  • ホルモンバランスの変化による体調不良   などなど

 対応

低学年と同様、心の調子を悪くしてる子供に対して怒りをぶつけないようにしましょう。
親との信頼関係が崩れ、口を閉ざしてしまいます。

この時期は思春期でもあり本人にもコントロール不能なホルモンバランスの変化が起こり、ただでさえ難しい時期です。

高学年ともなると親の誘導で登校へ導くことも難しいですよね。
本人が「起きて、着替え、準備して、学校へ向かう」という行動をとらなければなりません。
親が代わりにしてあげられることは何一つありません。

まずは安心して休息をとれる環境を整えてあげましょう。
疲れ果てた心身には休息が必要です。しかし「欠席=休息が取れている」わけではありません。
親が「明日は学校に行くの?」「休んでるならゲームなんかしてないで勉強して」と登校を匂わせていては休息はとれません。

学校休んでいることで本人は充分後ろめたい気持ちでいます。
(そうは見えないかもしれませんが…)

「あなたはここに居てくれたらいい」という思いで関わりましょう。

でも「学校に行ってほしい…」が本音だと思います。
その気持ちを抑えれば抑えるほど大きくなってしまいます。
親の会などに参加し、同じ悩みを持つ方と話をするのもいいですね。

本を読んだり、SNSを見てみたり。
(私のおすすめは「嫌われる勇気」です。)
自分の気持ちがラクになる情報を取り入れてみましょう。

↓不登校に当てはめてみました。参考にどうぞ

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我が家の場合

偉そうな言葉を並べましたが、不登校が始まった頃の私は鬼ババのようでした。

中学に入学したばかりの娘にに罵声を浴びせ、ベッドから引きずり下ろし、玄関から突き飛ばしました…

ヒドイ親です。(やり直したい)

ある日、娘から手紙をもらいました。
私に対する怒りが書かれた文章を見て、落ち込むと同時に「これはマズイ」と思いました。

「マズイ」のは娘ではなく私です。
娘の人生を潰してしまうかもしれない「私がマズイ」のです。

「学校へ行くこと」よりも大切なのは娘の心でした。

そこから少しずつ「学校へ行かなくても出来ること…」を娘と相談しながら考え、実行していきました。

平日も遊んだりしました。

不登校初期よりは遥かに気持ちは軽くなっていましたが「学校に行って欲しい…、いや行かなくていいんだ」と葛藤は卒業式まで続きましたね。

今、娘は少ないお友達を大切にし、繊細な心のまま生きています。
成長とともに選択の自由が生まれ、好きな仕事をし、心地の良い環境で生活しています。私にも優しい娘です。

まとめ

学校へ行かせることではなく、子どもの心を守ることが重要です。

安心安全な環境で休息を取ることで子供はエネルギーを取り戻すことができます。

その結果、子どもは学校に行くことを選択するかもしれませんし、違うところに力を注ぐかもしれません。
それまでにどのくらい時間がかかるのかもわかりません。

子どもの行動に一喜一憂していては親も子どもも疲れてしまいます。
子どもに注目しすぎず、親は親の時間や心を大切にしましょう。

親が人生や自分自身を大切にする姿は子どもにとってもいい影響を与えます。

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この記事を書いた人

精神科看護師・シングルマザーのさくらです。
娘は中学をまるっと不登校。不登校初期、娘をひどく傷つけました。
シングルでの3人の子育て・娘の不登校・精神科病棟での学びを発信します。

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